なぜ日本人英語学習者が時制が苦手なのか?答えは単純です。日本語には、英語ほど時制の種類がないからです。英語16時制のところが、日本語では4つの時制しかありません。

日本語の時制は:

現在形

現在進行形

過去形

過去進行形

の4つしかなく、英語におけるもう12個の時制を表現するためには、語尾で工夫をしたり、時間を表す副詞を入れ込むことにより成立します。

たとえば、未来形はあるでしょー!とおっしゃる方への検証は、

「明日何するの?」

「10時くらいに買い物に行く!」

行くは純然たる現在形ですが、明日と訊ねられたことにより、明日の10時という未来形の解釈となるのです。他にも未来形として受け止めてもらうために、「予定です」「つもりです」などと語尾で調整しますが、実際には、英語に変更するときには、I am planing, I am supposed to doのニュアンスであり、厳密な未来形とは言いにくいこともあり、英語のニュアンスについて、身体に染み込むほどに理解していないことが多いのです。そのため、日本語で体感しているニュアンスを表現したいことから抜け切れず、そのような表現にはならない、ということについての「思い切り・割り切り」が持てないままで、ずっと英語を使い続けるという状態が起きます。それが長く続いている場合、なかなか会話も弾まなかったり、ちぐはぐな会話がよく/たまに、起きてしまうことが残ります。

日本語でたくさん表現している部分を、16個の時制に当てはめていかねばならぬ、という悲しいつらい作業をすることが必要になってきます。

ヒトの営みというのは、世界中でさほど大きく変わるものではありません。けれども、英語では時間を大切にします。多様的・細分類化をしているために、受け取る側が最初に理解してもらえるものを多くするためです。多様的であるということは、常識やフツーからずれるものが多いため、事件と事件、出来事と出来事の距離を時制で表す仕組みができあがっているのです。

英語の本質である

  • 距離感
  • 立ち位置/目線
  • 考え方

を入れていくためには、この時制のマスターが必要です。

時制の難しさを克服するためには、「対訳」から離れる必要があることをしっかりと意識することから始まります。時制を、一本の線で「どこの時間のことを話したいのか?」がわかることが大切で、自分が今どこにいるのか、その話はどこにあるのか、等々に繊細にビンカンになることが必要です。

言葉と代替えに使うのが、映像です。上記の表やイラストだけでわかりにくければ、映像を頭の中で作り、それに沿った話し方をすることが大切ですし、受け取る側に立ったときにも、相手の話やストーリーを映像化できることにより、英語学習は断然加速します。

その映像化を簡単にするためには、右脳の促進となり、Precious One English Schoolでは、それに沿ったカリキュラムを展開しています。動画 Kick Me English:独学基礎英語大全でも、同じ流れで英語学習を解説しています。

他にも、現在完了形&現在完了進行形は、日本人がイメージしているよりもずっと頻度が多く使われるので、これが使えるようにならないと、日常生活や仕事のプロジェクト、その他さまざまに支障が出ます。

最も誤解が多いのは、仮定法に使う時制があるのに、時制の一環として学ばず、仮定法に使うもの、として捉えているだけなので、仮定法についても苦手な人が多いのです。時制が伴うものについては、必ず時制という概念の中で、「それがどのような特長を持ち、どんな場合に使い、どのように使えるのか?」を押さえていくと、知識が伴う分だけ、使うときに自信が出ます。

もうひとつしっかり押さえておいたほうがいいのは、過去未来という時制です。仮定法の手前で学んでおくのがいいのですが、たまにしか出ないために、時制の一環として捉えていない先生や教科書が多く、助動詞とごちゃごちゃしたまま、英語を使い続ける人が多いのが実際のところです。とても残念です。英語は、学んで点数を問われるものではなく、使って実際に役立てることにより完成するはずです。みなさんが使っている日本語も同じで、コミュニケーションが取れることや、表現したいことが表現できるようになること、聴いたり読んだりすることで知識が増え、情報を取捨選択できることなど、応用できなければ意義が薄れます。もったいないことです。

そうした意味も含め、時制の難しさを乗り越えるための具体的な方法論を、日々の中に取り入れて、実際に使えるようになってください。恐れるべからず!