英検を受ける生徒さんがたいていいつも居ます。なぜならば英検は、年に3回しか実施されないからです。1月6月10月の3回。TOEICも同様で、TOEFL以外の英語検定は、追い込みは、2週間から1か月程度、とお願いしています。

英語の基本力がない限りは、過去問題を繰り返しやったとしても、同じ程度のスコアしか出ないし、合否点になっているところに到達しないと思うのです(もちろん、英検の場合、その基本力のバラエティ・範囲に差があります)。ですので、受ける!と決めてすぐに過去問題に着手することは避けていただいております。

基本力となるのは、どんな検定でも、Listeningを先に伸ばしておけばラクです。なぜならばListeningが熟成されてきたあと、Writing/Reading/Speakingのセクションの学びでも、応用や活用できることが多く出てくるからです。しかも!TOEICなどでは歴然と、Listeningが得意なほうが、スコアを伸ばすためには有利に働きます。

日々の中、どの程度成長するか?というヒトの発達に着目してもらうとわかりやすいかもしれません。子どもが成長するためには、

  • 質のいい睡眠をたっぷり取る
  • バランスが取れた栄養をしっかり摂る
  • 筋力・血液・ホルモン・骨のために適度な運動をする

の基本の上で、学校に行き、遊び学び、衛生に気を付け、聴いて話し、反応し、行動し、考え、選択し、失敗しつつもそこからまた学び、さらに行動し、成功していく数を増やしながら、その質について検討していく。

というプロセスが為されていくわけです。それを成功体験と全般的に呼びますが、失敗の数が多すぎると、洗練の先の洗練には届きませんし、定着する範囲が甘いものになっていきます。

英語もまったく同じです。

この基本プロセスを無視して、「試される手段」である英語検定全般は、見せかけだけのものになってしまいます。基本力がないまま、短期間で学んだパターンを提示するのみ、ということですね。

パターンを一時的に短期記憶に入れることは可能です。どのように長期記憶に入れ込み、身体に染み込ませるのか?というのは、自転車の乗り方などでわかるように、最初は不自然な動きが多く感じ、違和感や挫折、感情の乱れやケガすら伴うこともあります。でも、あれって必要なプロセスではなかったでしょうか?

あれがあったからこそ、追い込みが可能になります。

最後の詰めをじっくりやることが、おそらく模擬試験なのです。過去問題を何度も何度も繰り返しやり、模擬試験の傾向を染み込ませたあと、合格したりスコアがアップしても、本当に英語が使えるようになる実感があるでしょうか?そこが分かれ目だと思うのです。

追い込みをしつつも、基本の振りかえり、弱点の克服がなければ、きっとバラバラなまま、希望に沿った結果が出ることは、なかなか見込めません。けれども、ひたすら過去問題をやり続けるのは、その膨大な量の中から、法則性をたまに見つけ出すという方法で、まるでゴビ砂漠やサハラ砂漠から、砂金を見つけるくらい無駄すぎる徒労だと思えるのです。

かといって、最後の追い込みとして、1本か2本の過去問題をやっておくのはいいことですので、誤解のないように。時間を体感として確認したり、消しゴム・鉛筆の確認をしたり、自信がない問題にどのように対処するか?というのは、やっておいたほうがいいかもしれないですし、何より、〆として、どの程度の実力がついたか?という確認は自信を倍増させることでしょう。ですから、追い込んで1・2本やるのはいいことかと思います。集中力が必要なので、時間をいつ取るか?というのに気を付けていただければ。

英検の筆記試験が終わっても、実は二次試験対策があり、こちらのほうが問題です。個人レッスンをすることになることが9割なのですが、即興性の高い問題で、だいたいの山は掛けられ、傾向についてのご紹介はできても、それを10個も40個も暗記するわけにはいかないですから、やはりListening&Speakingの底力は、たいへんに要求されます。

一朝一夕でSpeaking力がつくことはないですものね・・・。だからこそ、英語の底力をまんべんなく見つめながら、英語検定には立ち向かったほうがいいと考えています。英語検定そのものを目的とするのではなく、それ以前に、使える英語についてもっとじっくり考えていかないと、検定を取っておしまい!という状態が長く続いて、実力が落ちている、ということがよく起きます。

そもそも英語検定の時間に束縛されている時間に、集中力をしっかりキープできるのか?という、年齢層だけではなく、個人の傾向というのもあります。ここのところ追い込みをしている小学校6年生の女の子は、できなくもないのですが(笑)、リラックスしすぎると歌ってしまいます(笑)。無意識の世界なのでしょうけれども、歌うことでリラックスできているのだし、練習中はかまわないのですが、試験中にそれが自然に出てしまうとまずいですよね (・・;) それも見ています(笑)。

とにもかくにも、実力を100%かそれ以上、検定で反映してもらえるのがいいんですが、やはり心の在り方や、日常の行動の洗練が反映されてしまうので、そこも同時に見ていくことによって、追い込みは完成していきます。10月8日の検定までに、すっきりと全力を出せる状態になることばかりを祈りつつ、なぜか手を合わせることが多くなっているおおだいらです (・・;)