端的に言わせていただくと、この簡単なように一見見える代名詞は、たいへんに曲者です。英語の中でも、「えええええ!ブルータスおまえもか・・・」と言いたい箇所は、ここと比較にあると言っても過言ではないです。英語ができる方の盲点であると言えるわけです。よくありがちな、冠詞が苦手、単複どちらにしようか迷う、形容詞や副詞が単純すぎて数が多くない、仮定法が苦手などなど、とは一線を画すのです。

そもそも日本語では、主語を略して会話することが多いですし、文語であっても略せるときには略します。ひどいときには目的語になった場合でも略してしまいますし、代名詞を使う回数そのものが少ないので、英語の代名詞の大切さについては、あまり実感していないという前提があります。「使えばいいんでしょ。英語なんだから」程度なのでしょう。

しかも they というのを中学の段階で「彼ら」と学んでしまって固着している人々も半分くらいは見られます。物や出来事なども複数になれば、they/their/them/theirs/themselvesで受けるのだよ、と説明すると、「ええええええ!そうだったのぉぉぉ!」とびっくりすることが多いのです。ゆえに、単数のit ばかり使うのか、とここで納得が行ったものでした(笑)。

軽く流している理由は、ごくごく単純で、中学で学んで以降、さほど着目しませんし、代名詞一覧表を暗記したあとは、繰り返し文に出てくるので、盲点についてはあまり学習してきていないのです。ここで、主格・所有格・目的格だけを学んでおしまい!という段階で終わっている方も多く見かけます。暗記の一覧表が不完全なのです。ここに所有代名詞・再帰代名詞を入れていただかなければ意味がない (・・;)

特に、再帰代名詞は、日本人が一般的に考えているよりも日常会話では頻出します。なければ会話が成り立たないくらいなのですが、ここもイディオム暗記しかしてこなかった教わり方であると、live by oneself などというのも、文脈によっては間違って暗記しています。独り暮らししている、だけではなく、自立して生きているという意味や、経済的に自立しているという意味が失われて、物理的に独り暮らしをしているだけの受け止め方になっていることが大いにあるわけです。個人主義の国では、ひとりで動作を完結することは多いのですから、再帰代名詞は日常的に相当数出てきます。団体・グループで行動しているわけではないことも多く、主語と目的語が別という決まりきった5文型にはならないのです。

(しかも5文型は英語を学ぶ際に要らない、とPrecious One English Schoolでは、しっかり解説します)

びっくりするのは、いざWritingまで進んだときに、かなり文法を理解している生徒さんでも、代名詞がぐちゃぐちゃなことがあって、添削する側としては大混乱なのです。論理性が高い英語においては、知性が高ければ高いほど、「日本人は」などという言い方は一般論に落としたとき以外にはしません。が、日本人の多くはこれにあまり着目していないのです。

ゆえに、日本論を話したときに主語そのものを、まず All the Japanese/Most Japanese/Some of Japanese/A part of Japanese などにする発想がないわけです。そしてその代名詞が、自分を含むのか、含まないかで、we/theyのどちらになるのか?という発想にも繋がらないことになってしまいます。

登場人物が3名いて、そのうちの2名を指しているにも拘らず、they を使ってしまう場合には、話が大混乱します。The two of them/these people とはっきり明記してもらわないと、話がまったく見えないわけです。

代名詞を使わずに会話している日本語では、いちいち I/he/she/they/we/you を使う英語は、自己主張が強すぎるという印象を持っている方は多いです。いえいえ、決して自己主張しているわけではなく、何度もお話ししている英語の本質である:

  • 距離感
  • 立ち位置/目線
  • 考え方

を伝えるために必須なだけなんです。

ゆえに ∴ 私が!という強調にも再帰代名詞が使われるわけで、そのへんの使い方もわかっていない生徒さんが多くなります。

「日常会話がイチバン難しい」というのも、このへんも一部の理由です。暗記をしてきたり、文法解説で学んでこなかったことがいかに多いのか?ということを意識していただければと思うのです。

他にも、代名詞には大きな分野として「不定代名詞」というのがあります。ここに代表的なのが載っていますが、すべてではないのです。そうした意味でもけっこう穴があって、すべてを教わっていないのだろうと思うのですね。

http://eigogakusyu-web.com/grammar/061/

この現象は、前置詞にもあって、前置詞があちこちに出てくるのにまとめて概念を教わっていないという現象も見受けられます。代名詞のほうは軽んじて扱われていますが、前置詞はけっこうテストでも押さえられていて、英語検定試験でも憂慮する方々がたくさんいますけど・・・。

ん、代名詞はとっても大切なのです!Precious One English Schoolの英語基礎コースおよびKick Me English:独学基礎英語大全では、1レッスン60分使って解説しています。