単純に「記憶力のよい人と悪い人」などと分けることがありますが、これは正しいのでしょうか?考えてみたことはありますか?

英語を学んでいる人にとても多いのは;

語彙を暗記するのにとても時間が掛かる

なぜならば記憶力が悪いから

だから語彙力がない

という理屈、言い訳??ですが、これはまったくズレていることなのです。

心理レッスンできちんと学んでいただいているのですが、記憶のメカニズムを学ぶと、ヒトがいかに後天的に物事を学ぶ率が高いかわかってきます。

昨今の流行り言葉で【地頭】というのがあり、その言葉を使う人は、何を目的にこの言葉を使っているのだろう?と、私個人はとても不思議に思うのです。

地頭:大学などでの教育で与えられたのでない、その人本来の頭のよさ。一般に知識の多寡でなく、論理的思考力やコミュニケーション能力などをいう。

本来:もともとそうであること。元来。それが当たり前であること。道理であること。

ヒトの知性は、生まれながらにして備わっている部分がどのくらいの割合なのか?が解明されてきました。数年前までは、2-30%ほどが生まれつき:先天性の遺伝で、残りの7-80%が環境:後天的とされてきたのですが、脳神経学が発達するにつれ、細かい解明がされてきて、たとえば、遺伝子のCarrier:運ぶ人が母親であるため、重要なものは母から遺伝するという説、さらに何が母から遺伝するか、などが研究対象になってきています。

ただ、ここでみなさん、大前提をわかっていないのだろうな、と感じるのです。

遺伝子が活性化される「きっかけ」は、後天的要因であることで、それが何なのか?ということを、たくさんの研究者が科学しています。どんなにいいものを持っていても、咲く花もあれば、伸びないものもあり、どんなに悪いものを持っていても、閉じたままにしておくことも可能だということです。

では、その意志の力すら遺伝子なのか?と問われると痛い(笑)。

自尊心や愛情の受け方などいろいろ研究は進んでいますし、 in progress なのですが、やはり経験で象られる部分とそうでない部分とバラバラなようです。

今後の研究に期待しましょう♪とはいえ、生まれてきてしまった状態を、台風や戦争などの災害とみなしたときに、何もしないのか、何かするのか?という2択に迫られたら、どうしてもよりよく生き延びていただける選択肢である「何かする」を選んでもらえたらと願います。

記憶力のメカニズムももっと洗練されたものになると思いますが、私が学んできたものでは、どんなに優秀な脳であっても、「繰り返し」がなければ忘却していきます。その記憶の滞留時間/期間がどの程度の長さなのか?というのは、その個体の脳の使い方・栄養の摂り方・日常生活の範囲や行動などに因るもので、放置をできる対象物とできない対象物の違いなども、まだまだ研究中でしょう。

ゆえに、記憶力によい・悪いの論議をしても、あまり意味がないような気がしています。

 

この繰り返し・定着(長期記憶に入れ込むこと)を実現するために、今私たちができることは何か?ということを考えられたほうが、生まれつきについてあれこれ悔しがったり、嘆いたりするよりはポジティブです。

(ああ、このポジティブすら遺伝とか言われたらどうしよう・笑)

この繰り返しがどの程度の頻度で必要なのか、どの程度のインパクトでの邂逅や再訪が必要なのか、などなどが個体差であり、短期記憶から長期記憶にするあいだの、Working Memory:記憶が稼働中とう状態のときに、何をどうすればいいのか?というコツがわかれば、記憶力はみなよくなります。

ある分野に関して記憶力がいいという自覚がある場合はラッキーです。それを苦手なことに応用してみればいいだけですから。音をつければいい人もいれば、食事の前に遭遇するのがいい人もいれば、苦手な人あるいは好きな人を想像すればいい場合もあれば、さまざまです。英語学習に携わる私としては、そのいろいろな例をお話ししたり、みなさんのケースをそれぞれ、いっしょに考えてみることをしています。結果が出れば、記憶力が悪いから、とは言わなくなり、その自覚が強固になり、ためらいやとまどい、自信のなさなどが払拭されていくので、おもしろいように吸収することが可能になります。

私はたいへんに記憶力がいいです。いじわるなくらいですかね(笑)。自分の個体差である特徴や特長は知っているので、これから老いていくのもさして怖くありません。遺伝から引きおこる認知症に気を付けるための万全の対策も立っていますが、今の研究に頼るしかないので、万全ではないんでしょうね (・・;)

みなさんの記憶力は、まだまだ詰めが甘いかも?という場合、英語学習は効率よくはなっていないことにお気づきください。語彙は、そんなに要らない、というのがそもそも大前提です!