以前に留学に向いているタイプのお話を伺ったことがありましたが、先生ご自身はいかがでしたか?

 

行ってわかったことですが、物凄く向いてましたね。なぜならば日本では平均点というか基準点があるじゃないですか。「普通そんなことしないよね」とか「みんなはそう思ってないよね」とか。私はことごとく「え?そう思ってるんですけど・・・みんなと逆なんですけど・・・」というのが多かったのです。

アメリカに行った時にチョイスが3・4択ではなく、100通りくらいあるのがとても嬉しく、そしてケンカしたり不愉快になっても、ハグや握手ですごく近い距離でわだかまりを消せるのも向いていましたね。すごく嬉しかったです。更に心理学的な話になりますが、心理学部に入るまでわからなかった事ですが、知らないこと・新しいこと・今までと違うことに対してドキドキワクワクする人には、向いていると思いますよ、留学は。こうあらねばならない、これが基準点だよね、とかこうしたほうがいいじゃないという、専門用語ではClosed:閉ざしている、といいますが、そういう人より新しいことにオープンな人にとても向いていると思いますね。既存のものの、更にもっと良くならないか、とか、もっと自分はどうにか変わっていけるのではないか?という考え方の人にはとっても向いていると思いますよ。

その中で自分は通用するの?とか。コミュニケーションをうまく成り立たせるためにも英語は必要だとは思いますねぇ。

 

日本との違いで一番戸惑ったことは?

 

特にものすごいカルチャーショックというよりは、毎日少しの笑える程度のカルチャーショックがありました。車のハンドルが左右逆とかはそんなのは屁でもないことでしたね。キャンパス内に鹿が歩いていたりするのもすごく楽しい事でした。一番戸惑うのは食事でしたね。和食以外のものを食べ続けるのは胃腸と精神的に堪えましたね・・・。やはり醤油味や鰹だしなど和食はあったほうがいいな、とは痛切に思いました。テキサスとか他の土地に留学した人に比べたらカリフォルニアで良かった~と思いましたよね。和食の食材をすべて購入していたら破産してしまうのですが、作れる範囲で工夫して和食を作るのはとても楽しかったですよ。戸惑ったというのは英語学校の10人中8人くらいが日本人なのです。聞いてないよ~という感じでした。ちょうど個人留学が盛んになったころでお金持ちの方々が来られていて、私は自分で貯めて行きましたが親からの送金で通っている人も多く、「え、私は日本人と競争するために来たんじゃない!」とそれがむしろ一番戸惑ったことかもしれません(笑)。この日本人村という村社会での身の置き方というのは、そのあともついて周る感じでしたね。ここに来たのに、まだ日本を背負わねばならぬ、という見えないプレッシャー。すごいものがありました。でも、そうは言っても、私はたぶん骨の髄まで日本人じゃないですか。英語を話して、今じゃー、「アメリカ人だね」などと言われても、やっぱり日本人ですから。自分の中でも、その整理整頓というのが、イチバン戸惑ったかもしれません。

(16)につづく