先生は年を取られてからの生活をイメージされていますか?

 

もちろんです。今はそのためのプランニングに大忙しです(笑)。だから今休みなしで働いていてもさほど苦痛ではないわけですね。実現せねばならぬ、 実現するに決まっている、という気持ちでやっていますので。

 

脳がきっちり動いてるあいだは、またシリコンバレー近辺に戻って、スタンフォード大学か、母校の UC バークレーに戻って、数学・物理をきちんとやりながら、心理は博士号を取りたいです。多分これは七十歳近くまで大丈夫のような気がするんですよ。 やたらと健康なので(笑)。

 

もしもその間に死ぬようなことがあっても、 前のめりなまま死ぬのはいたって OK です!

 

私が恐れているのは、 脳があまりよく動かなくなってからのことですね。今母が80歳ちょうどなんですが、認知症とは認定されていないんですが、 曜日がごちゃごちゃになっています。働かない人にはこのような傾向が年をとってから、リタイヤしてから見られる傾向なんですが、 DNA を50%もらってるので私も彼女のようにならないとは限らないわけです。

 

学校に通えなくなって、商売ができなくなったら、ネバダの奥にある木々に囲まれた湖の見えるところで、動物に囲まれて暮らしたいです。インターネット装備で、 暖炉があって、木漏れ日が肌に涼しく、 夏はハイキングやテニスができて、冬はスキーができるところが理想です。遊ぶためにカジノに行くのもありです(笑)。数をカウントすることが出来続ければ、 ボケないで済みそうなので(笑)。

 

日本で歳をとることはあまり想像できません。人々の数が多いことや、 医療に対しての信頼度、 動物がゆったり暮らせる環境、これらがないと年をとってからはキツイんじゃないかなと思います。 母は駅前暮らしに慣れてしまったので、田舎は嫌だ田舎は嫌だと何度も言いますけれども、私は調布の深大寺で生まれ育ったので、 田舎全く OK なんです(笑)。畑や植木屋さん、スーパーまで自転車で10分。全く問題がないと思います。年を取って買い物もできなくなることがあれば、 なんといい世の中なのか!宅配システムがあるじゃないですか(笑)。

 

インスタントやお惣菜ではなく、自分で料理をして、自分の身の回りをきっちり整えて、それが出来なくなったら、リタイアメントハウスですね(笑)。英語ではHomeと言いますから、そこが最後のおうちになるんでしょうね。

 

子供がいないことについて、今の私には全く後悔はないです。どちらにせよ人は、 一人で生まれてきて一人で死んでいくものなので。つい最近読み直した池波正太郎の『ないしょ、ないしょ』という『剣客商売』の番外編のストーリーがあるんですが、主人公の女性は田舎から出てきて辛い目にたくさんあって、 36歳で死んでしまうんですね。最後の言葉が「皆さん、お先に」だったんですけれども、 私もこうしてあっさり行きたいな、と思いました。シリコンバレー近辺にいる間に死ねればいいんですけどねぇ(笑)。

 

(63)につづく